きっと恋、これは恋。



イライラがおさまらないまま、

私は教室の扉を開け、中に入る。




ガラッ



「おはよー」

「おはよ!!」



いろいろな人から声をかけられるのを

うまい具合に交わしつつ、



私はすぐさまある人の席に向かう。





「おはよう!!千穂!!」



元気よく声をかけると、

相手は少しだけ顔を歪ませた。




「…うるさいんだけど。

 …なんかあったの?」





この、冷たく美人な彼女は

私の昔からの親友、千穂。



「それがね!!」





私が興奮気味に机をバンッと叩きながらいうと、

千穂はまた迷惑そうにして。




「机、壊れるから。」



「あ、ごめんよ」




すっと机の上の手をどけて謝る。




「…で、なに??」


「ここでは、話しづらい内容…かな」






私はそれだけ言うと、

無理やり千穂を屋上まで連れ出した。









< 11 / 269 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop