きっと恋、これは恋。
ビクリと心臓がはねあがる感覚。
玄関にある時計を見ると、
それはもう7時45分をさしていた。
…誰だかは予想なんてしなくても分かった。
いつもは、この朝早くからうちに来る人なんて一人しかいないから。
でも
…どうしても、ドアを開けたくない。
私が顔を青白くさせながら立っていると
ドアがガチャリと開いた。
それは、ドアの向こう側にいる人が開けたわけでも、
私が開けたわけでも、
はたまたお母さんが開けたわけでもなかった。
…というのも、
あとこの場にいる人と言ったらあとは一人しかいない。
そして
「おはようございます!!
八田先輩!!!」
私にしたのと同じようにして、
…佐久間君は、ドアの向こうのあいつに挨拶をした。