きっと恋、これは恋。
「さぁ、学校へ行こうではないか」
遅れてきたくせにやたら偉そうにいう。
これが私式。
修平ははぁっとため息をつき、ドアを開けた。
「いってきます!!」
私がそういうと、お母さんは笑顔で見送ってくれた。
「いってらっしゃい」
ガチャン
私の家の扉が閉まる。
それとほぼ同時のタイミングで、佐久間君はこう言った。
「これから、毎朝僕も一緒に学校に行っていいですか??」
すると、修平は見るからに嫌そうな顔をした。
もちろん返事は
「だめにきまってんだろ」
しかし、佐久間君は視線を私の方にもってくる。
…ようは、修平の言葉を無視したといってもいいだろう。
「…ひなた先輩は、どうですか?」
急に話を振られ、動揺する。
すると、佐久間君は、
もう一度私に言い聞かせるようにこう言った。
「僕、ひなた先輩と一緒に登校したいです。
…だめですか?」