きっと恋、これは恋。
佐久間は、これからもひなたに近づいて来ると思うから
…正直、その辺はひなたがいる時点で
回避できることじゃなくなっている。
本当なら俺がビシッと言えばいいはずなのに。
ひなたがいいよ、と言ってしまっては、
佐久間も俺の話に聞く耳をもたなくなるだろう。
俺は授業用のノートに
ひなた
とかいてその回りをぐるぐると囲った。
ひなたに、うまく伝えられない。
なんでなにもできないんだろう。
自分自身が嫌いになっていくようだ。
一度不安になったら変えられないもので
そのことを悩んでいるまま、
授業の時間はどんどんと過ぎていった。