きっと恋、これは恋。
…あぁ、やっぱりだめだ。
そう思った。
ひなたはこういう子なんだ。
こういうことを、誰にでもできるんだ。
「熱なんて、ないよ」
そう思うと悲しくて、
思わず冷たく返してしまう。
しまったと思いひなたを見ると、
案の定悲しそうな表情をしたひなたがいた。
「ひなた…「あ、嫌だった?ごめんね!」
慌てたようにして、
もう帰るね!!
といってそそくさと家にはいっていった。
…今のは完全に、俺が悪い。
やっぱりだめだ。
なんでこんなにもひなたが好きなんだろう。
好きすぎて辛いって、
こういうことを言うのかもしれない。
思うように動けなくて、
空回りしてばかりだ。
ひなたも傷つけてしまって
「…俺、最低だ…」
重たいため息をついた。