きっと恋、これは恋。
「ちょ、やめい!!」
ひなたは俺の頭をポカポカと叩いてくる。
…意外といてーよ。馬鹿。
「ひなたは俺の、どこが好き?」
ひなたの言葉が知りたくて。
聞いてみる。
しかしひなたはしばし黙ったままだ。
そしてこう言った。
「引いちゃ、やだよ…??」
ひなたの顔を見ると、
少し悲しそうな表情をしていて。
…なにいっても、引くことなんて無いに決まってるのに。
「引かないから。」
俺がこう言うと、
しぶしぶひなたはこう言う。
「ぜ、…全部、好き。」
「例えば?」
間を開けずに質問する。
「…例えば…。
ドSだけど、実はヤキモチ妬きなとこ
照れると耳まで赤くなるとこ
モテるのに誠実なとこ
気を許した人にしか見せない、歯を見せて笑うとこ
心配性なとこ
後ろ姿が凛々しいとこ
ピアスの穴いっこも空いてないのも可愛い
襟足が可愛い
誰より優しくて、カッコいいとこ
…もっとあるよ??」
ひなたは、意地悪そうな笑みを浮かべた。