きっと恋、これは恋。
そのとき
キーンコーンカーンコーン
朝のホームルームの開始を告げるチャイムが鳴った。
…タイミング、悪すぎ…!!
私は未だにチャイムをならし続けるスピーカーへ視線を向け、
空気読めよ…!!
と意味もなく嫌悪感を抱いた。
すると、千穂にとんとんと背中をつつかれる。
「後で、ね?」
私はコクりと頷き、自分の席へと戻る。
…とは言っても、
この間から席替えをしたわけではないから、
私たちの席の関係はまだ前後ろのままだ。
ホームルームが始まっても、
先程のことを思い出しては
つい口元が緩んでいってしまう。
…千穂からの、相談。
その内容がどんなことかはまだ分からないにしろ、
楽しみなことにはかわりなかった。