きっと恋、これは恋。
掃除と相談
ガラッ
資料室のドアを開けると、
そこはまるでゴミ屋敷のような散らかりよう。
「ゴホッゴホッ」
少し埃がたまっているからか、
千穂は咳き込む。
「マスク、いる??」
私がそう言って手渡したマスクを、
千穂は無言で受け取りパッとつけた。
「…なにここ
どんだけ汚いの。」
千穂の言葉には、
思わず全力で頷いてしまう。
前に掃除したのいつだよ…
と突っ込みたくなる荒れっぷり。
ハァ
二人が同時に溜め息をついた。
「…やるしかないよね。」
「全部ひなたのせいだっつーの。」
軽く千穂に睨まれつつも、
千穂は私より先に動きだし、
資料の山へと歩み寄った。
「…やるか。」
私もマスクを着けて、
別の山を片付け始める。