きっと恋、これは恋。
振り返ると、千穂は黙々と作業を進めていた。
「作業しながらでいいから、聞いてくれる?」
「あ、分かった。」
私は言われた通り、
作業を行いつつ、耳に意識を集中させた。
「私さ、浅井のこと好きなんだよね。」
知ってるよ。
とは突っ込まず、千穂の話を聞く。
そして「それでさ」と千穂が言った。
「告白、しようかなって。」
「…えっ!!!」
私は思わず手を止め、振り返る。
しかし、「ちゃんと手動かして」と言われてしまったため、
仕方なく片付けを進める。
「だから…ひなたに、手伝ってもらいたいの。」
「…もちろん、協力するよ!!」
千穂の言葉が、嬉しかった。
私は食い入るようにそう答える。
すると、後ろからふふっと笑う声が聞こえた。
「ありがと。」