きっと恋、これは恋。



振り返ると、千穂は黙々と作業を進めていた。




「作業しながらでいいから、聞いてくれる?」


「あ、分かった。」




私は言われた通り、
作業を行いつつ、耳に意識を集中させた。






「私さ、浅井のこと好きなんだよね。」






知ってるよ。


とは突っ込まず、千穂の話を聞く。





そして「それでさ」と千穂が言った。






「告白、しようかなって。」



「…えっ!!!」





私は思わず手を止め、振り返る。



しかし、「ちゃんと手動かして」と言われてしまったため、
仕方なく片付けを進める。






「だから…ひなたに、手伝ってもらいたいの。」


「…もちろん、協力するよ!!」






千穂の言葉が、嬉しかった。




私は食い入るようにそう答える。





すると、後ろからふふっと笑う声が聞こえた。





「ありがと。」






< 179 / 269 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop