きっと恋、これは恋。
念のため聞いてみる。
「ほんとに…分かってないの?」
「当たり前じゃん」
千穂はあくまでもそのままの表情で答えた。
どうやら、本当に分かっていないようだ。
すると、千穂が私にぐいっと顔を近づける。
「ってことは、ひなたは知ってるの?
教えてよ!!」
千穂の目はとても真剣で、
思わずポロリと言いそうになってしまう。
でも、こればっかりは本人から聞かないことには意味がないから。
私は千穂に言う。
「それは…ちゃんと本人に聞かないとね!!」
「…なにそれ。ケチ。」
少しむすっとしつつも、千穂の顔は赤くなっていた。
まぁ今のは、遠回しに
早く告白しよう
と言っているようなものだし、
仕方ないかもしれない。
「告白、いつにする?」
私がいうと、
「…クリスマス?」
千穂が答えた。
そういえば、今は12月も中盤。
通りで寒いわけだ。