きっと恋、これは恋。



念のため聞いてみる。



「ほんとに…分かってないの?」


「当たり前じゃん」




千穂はあくまでもそのままの表情で答えた。




どうやら、本当に分かっていないようだ。






すると、千穂が私にぐいっと顔を近づける。




「ってことは、ひなたは知ってるの?

 教えてよ!!」





千穂の目はとても真剣で、
思わずポロリと言いそうになってしまう。



でも、こればっかりは本人から聞かないことには意味がないから。



私は千穂に言う。




「それは…ちゃんと本人に聞かないとね!!」


「…なにそれ。ケチ。」






少しむすっとしつつも、千穂の顔は赤くなっていた。



まぁ今のは、遠回しに

早く告白しよう

と言っているようなものだし、
仕方ないかもしれない。





「告白、いつにする?」




私がいうと、




「…クリスマス?」




千穂が答えた。





そういえば、今は12月も中盤。


通りで寒いわけだ。



< 185 / 269 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop