きっと恋、これは恋。
「だってぇ…」
緊張は、消そうと思って消えてくれる簡単なものじゃない。
なにかと厄介でめんどくさいものなのだ。
リビングの扉を開くと、
そこにはソファーの上で飲み物を飲んでいる修平のお母さんの姿があった。
「ただいま」
修平が声をかけたあと、
私もそれに続けて言う。
「お邪魔します…」
すると、
私の声にも気づいたのか、
修平のお母さんは身体ごとこちらに向けた。
「ひなたちゃん!!
久しぶりー。いらっしゃい。」
それはいつもどおりの感じで、
すっと緊張がほぐれ始めるのを感じた。
しかし
「ねぇ、二人って付き合ってるんでしょ!?」
その一言で、
もう一度身体がこわばった。
やっぱり…振られるよね。
この話。