きっと恋、これは恋。
「っ…とりあえず、作戦会議しよ!!」
私は照れるのを隠すようにそう言った。
修平はそんな私なんて知らずに、
「そうだなー」
なんて言いながら真剣に考えてくれている。
数分二人でうんうんと唸りながら考えて、
やっとの思いで修平が案をだす。
「俺が、浅井に頼んでみようか?」
初めはその意味がよく分からず、
修平に聞いてみるとこういうことだそうだ。
「学校の終業式が24日。
つまりクリスマスイブだから、決行するのはその日。
俺が事前に浅井に、ホームルームが終わった後少し教室に残ってもらうよう頼んでおくから、そこで平井が登場すれば完璧!!」
修平と浅井は、同じバスケ部だからそこそこ仲がいい。
修平が浅井に頼みごとをしても違和感はないし、
それなら自然に二人きりになる。
「それ、いいかも!!
私、千穂に事情説明しておくよ。」
その後も少し考えたが、
これが一番良い案ということで話は終わった。
「修平!!」
帰り際、家はすぐそこだと言うのに修平は外まで出てきてくれた。
「一緒に考えてくれて、ありがと!!」
そう言うと、修平は
「力になれるの、嬉しいから。」
それだけ言って、私を早く家の中にはいるようにと促す。