きっと恋、これは恋。
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「えー、みなさん
有意義な冬休みを過ごすように…」
終業式真っ最中。
長い長い校長先生の話も終盤に差し掛かった頃。
私はそんなの全く聞いていなくて。
というか、聞こうとしても耳を通り抜けていくばっかりだから、
もう聞くことを諦めた。
そんな私がなにをやっているかというと。
ただ、浅井のことを見ていた。
出席番号が遠くて、浅井を見るのはなかなか大変だけど。
校長の話聞いてるよりか、
全然楽だ。
むしろ、こっちはなにかと…
とか、私はそういうことするキャラじゃないって。
分かってるけど。
キャラなんて放り出しちゃいたいくらい、
どうしようもなく浅井ばかりが目にはいる。
一瞬でも多く、
浅井を見つめていたい…
そんなのはやはり、おかしいのだろうか?
それでもまだまだ終業式は終わりそうにない。
結局、最後の最後まで私の耳が舞台の上で話している人の方へ向くことはなかった。