きっと恋、これは恋。
最終章 大好きだよ
ダブルデート
sideひなた
「デートしよ?」
それは、修平が唐突にそう言ったことだった。
今は1月のはじめ。
冬休みもあと数日で終わると言うのに、
私と修平は未だ一度も"デート"と呼ばれるカップルのお出かけイベントをしたことがないのだ。
…なんというか、
お互いの家に行って話したりすることはたくさんあったけれど、
放課後デートとか、休日に二人でお出かけとか。
そういう、普通のカップルがするようなデートをしたことはない。
多分、修平が言っているのはそういうことだろう。
今は私の家で話していたところだったが、
それまでの脈絡というものが全くなかったため、
動揺を隠せない。
「えっと…」
少し考えてから、こう言う。
「いつ、どこでするの…かな?」
すると、修平はどこでもいいよと言いほほえむ。
最近の修平は、前とはうってかわり優しくなった。
…もちろん、時々いじわるなところもあるけど。