きっと恋、これは恋。
「ああああああ
怖い怖い怖い怖い怖い
修平、やっぱやめない??」
私は中に入ってわずか2秒後に発した。
しっかりと修平の腕を掴み、歩くことすらままならない状態だ。
それでも修平は
「もう中入ったし、最後まで行こうぜ
ずっと掴まってていいから。」
最後の一言はかっこいいし嬉しいのだが、
このまま歩いていったら私は途中で倒れてしまいそうだ。
この遊園地のお化け屋敷は怖いと噂されていたし、
本当にどうなるか分かったものではない。
許可をもらい、修平に抱きつきながらジリジリと少しずつ前に進んでいく。
すると。
ヒタ…ヒタ…
背後から不気味な足音が聞こえてくる。
「ちょっと!!う、後ろ、なんかいるよね…!?」
「そうだねー」
しかし、修平が怖がっている様子はまるでなく、
怯える私を楽しんでいるようにも見える。
「ねぇ、なんか修平、私見て楽しんでるよね?」
「だって面白いから。」
暗闇でよく見えないが、このとき修平は満面の笑みを浮かべていたという。