きっと恋、これは恋。
私はそんな修平の体をポカポカと叩く。
「ちょ…どうした?」
「なんで急にいなくなったりすんの
なんで意地悪なんかするの
…修平は私が好きなんじゃないの?」
私はそんなことを口走っていた。
すると、修平が私の目の前に何かをつきだしてきた。
「…飲み物?」
「いや、いるかと思って。」
立っている修平を見上げると、
頭をポリポリとかいて、困ったような顔をしていた。
「…不安にさせて、ごめん。
ひなたのこと、大好きだから。
心配すんな。」
頭を優しく撫でてくれる修平の手は、
私より大きくて、骨張ってて。
気まずそうに笑う、そんな顔だって、かっこよくて。
「一緒に、いてよ。」
そう呟くと、修平は黙って私の隣に座ってくれる。
私は修平の手の上に自分の手を重ねた。
修平は驚いたようにして私の方を見つめている。
「…怖かったんだからね?お化け屋敷。」
「ごめんって。」
「絶対思ってないでしょ」
「…ばれた?」