きっと恋、これは恋。




その眼差しは、
なんだかいつもと少し雰囲気が違った感じで。




目が、離せなくなりそう。


今にもその瞳に、吸い込まれてしまいそう。





私もじっとそれを見つめ返す。





「…抱き締めていい?」





そう聞かれる。




なにを言うのかと思ったら、
そんなことかと思い、

なにかを期待してしまった自分が恥ずかしくなる。



私はコクコクと何度も首を縦にふった。





…今が、夜でよかった。


赤くなった顔が、修平にばれないから。







修平は私の体をグッと自分の体の方へと引き寄せる。



私の体は、修平の大きな体へとすっぽりおさまって。



背中へと腕が回された。






…修平の、心臓の音が

肌で、近くに感じられる。



鼓動は私と同じように速くて

体もどこか熱を帯びているような。






なぜだか、この場所は私にとって当たり前になった。



修平のなかも、安心できるし、落ち着く。






< 236 / 269 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop