きっと恋、これは恋。




プシュー



荷物を持って電車の外に出たとたんにドアが閉まる。



…本当にギリギリだ。






「もう暗いね」


「そうだなー」




そんな他愛ない会話をしながら、

家への道のりを進んでいく。





清みわたった空一面に、

パラパラと見える星の欠片たち。





手を伸ばせば届きそうで、
パッと掴もうとするとその手は空を描く。





「なにしてんの?」


「んー。星が欲しい。」


「だじゃれ?」


「違うよ!!」






私たちは同時にプッと吹き出して、

目を見合わせて笑った。






< 240 / 269 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop