きっと恋、これは恋。
プシュー
荷物を持って電車の外に出たとたんにドアが閉まる。
…本当にギリギリだ。
「もう暗いね」
「そうだなー」
そんな他愛ない会話をしながら、
家への道のりを進んでいく。
清みわたった空一面に、
パラパラと見える星の欠片たち。
手を伸ばせば届きそうで、
パッと掴もうとするとその手は空を描く。
「なにしてんの?」
「んー。星が欲しい。」
「だじゃれ?」
「違うよ!!」
私たちは同時にプッと吹き出して、
目を見合わせて笑った。