きっと恋、これは恋。



でも、すでにドレスを身にまとっているから、

短めにしてあった裾ですらも踏んで
つまずいてしまう。




「きゃ…!!」





顔面から転びそうになったとき。




パシッ



「…ったくなにやってんの。

 怪我したらどうすんだよ。馬鹿。」







修平が私の身体を支えてくれた。






「なんか、時が経つのってはやいよな」





ふと、浅井がそんなことを呟く。





「俺らももう二十歳だもん。

 実感湧かねーな!!」





それには私も共感する。




まだ高校生をやっていたときがついこの間のようにも思える。






「ひなた、そろそろ行かないと」




私は差し出された手を受け取り、
今度は転ばないようにゆっくりと道を進む。






< 247 / 269 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop