きっと恋、これは恋。
でも、すでにドレスを身にまとっているから、
短めにしてあった裾ですらも踏んで
つまずいてしまう。
「きゃ…!!」
顔面から転びそうになったとき。
パシッ
「…ったくなにやってんの。
怪我したらどうすんだよ。馬鹿。」
修平が私の身体を支えてくれた。
「なんか、時が経つのってはやいよな」
ふと、浅井がそんなことを呟く。
「俺らももう二十歳だもん。
実感湧かねーな!!」
それには私も共感する。
まだ高校生をやっていたときがついこの間のようにも思える。
「ひなた、そろそろ行かないと」
私は差し出された手を受け取り、
今度は転ばないようにゆっくりと道を進む。