きっと恋、これは恋。
周りにちらりと目をやると、
そこには千穂と浅井
修平と私の両親
仲の良かった友人
…佐久間君も来てくれていた。
みんなに見守られるなか、
私たちは誓いの言葉を言う。
「「私たちは本日お集まりいただいた皆様に
結婚の誓いを致します。」」
なんでかな。
また涙が溢れてきちゃう。
私はそれを必死で止めようとする。
「「私たちはこれまで共に時間を過ごし、
お互いがとても大切でかけがえのない存在になりました。」」
次は、修平が一人で喋る番だ。
「私八田修平は、丸山ひなたを生涯妻とし、
幸せや喜びを共に分かち合い
悲しみや苦しみは共に乗り越え
永遠に愛することを誓います。」
次は、私。
「私丸山ひなたは、八田修平を生涯夫とし、
幸せや喜びを共に分かち合い
悲しみや苦しみは共に乗り越え
永遠に愛する…こと、を…」
ポタッポタ…
水滴は落ちていき、赤いじゅうたんの一部が濃い色になる。
口元を抑え、なんとか涙を止めようとする。
そこに、修平は私の背中に優しく手をそえてくれた。
もう一度、ちゃんと。
「私丸山ひなたは、八田修平を生涯夫とし、
幸せや喜びを共に分かち合い
悲しみや苦しみは共に乗り越え
永遠に愛することを誓います。」