きっと恋、これは恋。
屋上を見渡すと、
そこには人の姿がなかった。
まだ来ていないのかと思い、近くの段差に腰をかけようとしたとき。
ガシャン
先ほど僕が扉を開けたときと同じ音が聞こえてきた。
扉に目をやると、
ちまっとした可愛らしい女子がいた。
セミロングの茶髪に、メガネ。
いたって普通の女子。
その子は僕を見つけたとたんにたたたっと駆けてきた。
なんだか、小動物のようで愛らしい動きをする子だな、と感じる。
「あ、あの!!」
その女の子は僕の目の前にやってきて、
こう言った。
「ず、ずっと前から好きでした。
私と付き合ってください!!」