きっと恋、これは恋。



屋上を見渡すと、

そこには人の姿がなかった。




まだ来ていないのかと思い、近くの段差に腰をかけようとしたとき。






ガシャン





先ほど僕が扉を開けたときと同じ音が聞こえてきた。






扉に目をやると、

ちまっとした可愛らしい女子がいた。




セミロングの茶髪に、メガネ。



いたって普通の女子。






その子は僕を見つけたとたんにたたたっと駆けてきた。




なんだか、小動物のようで愛らしい動きをする子だな、と感じる。








「あ、あの!!」






その女の子は僕の目の前にやってきて、

こう言った。






「ず、ずっと前から好きでした。

 私と付き合ってください!!」







< 256 / 269 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop