きっと恋、これは恋。
「名前は佐久間弘人です。
学年は…一年です。」
さくま、ひろと…
よし、多分覚えた。
…で、このあとどうすればいいんだろう。
そういえば、佐久間君は私に告白してきて。
私はそれが嫌で。
違うな。
そのことに困っていたんだっけな。
…時間は、朝のホームルームが始まる5分前。
聞こうか躊躇ったけど、
時間を有効に使うために私は今すぐ聞くことを選んだ。
ちょうど佐久間君は帰ろうとしていた。
「ちょっと待って!!」
彼を呼び止めて、目を見つめて話をする。
「あの…僕、教室もどらなきゃ…」
「ちょっとだけ!!」
私が無理強いをしてしまっているのに、
佐久間君は少しの間私の話を聞いてくれるみたいだ。
あー、
超優しい。
めっちゃいいこじゃんか。
「ねぇ、
佐久間君はなんで私が好きなの?」
こんなこと、前に修平にも聞いたことあるなぁ。
でも、やっぱり気になっちゃうよね。
こういうのって。
私は少し戸惑っている佐久間君の返事を待った。