きっと恋、これは恋。



私はどうしてもその日のうちに伝えたくて、


昼休みに佐久間くんの教室に…




…行きたかったんだけど。




「やばい、クラス聞くの忘れとった…」




とりあえず昼休みは一旦諦めることにした。




5、6時間目はさらーっとやりすごすことに成功した。



いやぁ、

最近よく寝てるのがバレるから、

目ぇつけられたかなぁ…

と思ってたよ。




そして



キーンコーンカーンコーン



ガタッ



「気をつけ、礼」


「あっしゃっしゃっしたー!!!!」


(訳:ありがとうございましたー!!!!)



6時間目の終業のチャイムを合図に、私は一年生の教室へ走り出した。



私、よくあるんだよね。


こういう

授業終わった瞬間に教室を出る

っていうの。



もう読者の方もなれたでしょうに…




…じゃなくて。




一学年は、クラスが一組から六組に別れてる。



まずは一組を覗いた。


運良く、教室の扉が開いていたので中を見る。




ここにはいないな…






…これをかれこれあと四回繰り返したあと、私はやっとの思いで佐久間くんを見つけた。



「一組から順番に探して、

 六組にいるって…」




自分で運の無さにあきれる。




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