きっと恋、これは恋。
その方向へ視線を移すと、
そこにいたのは確かに美人。
噂されるのもまぁ分かる。
けれど、それはあくまでも他人事。
僕はなんとなぁく頭の隅っこに、
丸山先輩の存在をインプットした。
この辺りまで聞いていると分かる?
僕は丸山先輩を初めて見たときに好きになったわけではなかった。
嘘をついたのは、
先輩に、思い出してもらう必要がないから。
嘘をつく必要も、特になかったけどね。
____その次に先輩を見たのは、6月の頭にやった体育祭のとき。
僕はクラス対抗リレーにでたけど、
そのときに丸山先輩を見かけた。
前は遠くからだったけど、
近くで見るともっと可愛い。
なんだか、リレーに集中できなくなりそうだな…
そんな僕の予感は的中した。