きっと恋、これは恋。
的中といったらおかしいかもしれない。
先輩に見とれていたわけではないから。
うん。
_______
「佐久間君!!」
クラスの女子にバトンを渡される。
僕たち六組は一位。
僕が走り出すと、すぐ後ろから四組がきた。
なんとしてでも、体育祭では勝ちたいと言う気持ちが強かったから、抜かされないように必死で走った。
残り半周
僕と四組は、ほぼ並んだ。
…速い。
…ッ
なんで一人一周も走るんだ。
絶対おかしいだろ?
そんなことを心のなかで呟く。
カーブに入ると、四組との差は数cmまで縮まっていた。
ここで抜かされたら、だめだ。
僕は動き続ける足に力を込めた。
その時。
グキッ