吸血鬼たちに甘く囁かれて*Second*
「‘俺の’じゃなくて‘俺たち’のな」


楓に続けて棗が言った。


「(なにが‘俺たち’だよ。内心は棗だって俺と同じ気持ちのくせに)」


棗だけじゃない。それは生徒会全員が思っていることなんだろうな。


と思ったが口にはしなかった。


「ふーん。ま、なんでもいいや」


そう言って神河隼は生徒会室のドアに手をかけ、


「これからが楽しみだね」







――パタン




生徒会室が静寂に包まれた。


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