吸血鬼たちに甘く囁かれて*Second*
「ぁ、あと一箇所だけいいですか?」


一箇所…まぁ、それくらいならいいか。


「いいよ。どこに行きたいの?」


「えーっと……生徒会室です」


今までにないくらいはっきりきりと言葉を口にした。


……なんだろ…なんか怖い。


私の気のせいかな…?


「…佐野さん?」


「へ?あ…あー、生徒会室ね!うん、行こうか!」


神河くんに話しかけられて私ははっとした。


い、いつもの神河くんだ……


私に声をかけて来た時の神河くんの声はいつもの小さい声だった。


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