好きになって
お願い!電話には出ないで〜!


出ても最悪、断ってください!


会ったこともない人に心の底からお願いする。



いくら、明日休みだからと言ってももう夜遅い。


「あっ、もしもし〜?私!
今、いつものところで飲んでるだけど、今から来てー!
んっ?そうそう!」



私の願いは虚しく、電話が繋がってしまった。


ニコニコと話ながら先輩は私に向かってピース。


えっ⁈

もしかして、本当に来るの⁈



「じゃあ待ってるからー!なるべく早く来てよ」



ポカーンとする私に、由里子先輩は、


「なんか、近くにいたらしからすぐ来てくれるって!」


いやいや。近くに居たからって、電話一本で呼び出されちゃうの⁈


「先輩、向こうの人に私がいるって言いました?」

さっきの電話の内容では、お店で飲んでるから来て!

っていう内容で、私が居ることは言ってない気がする。


「んっ?大丈夫大丈夫!
前に、紹介したい後輩がいるって話してるから!」



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