好きになって
電話から、15分ほどした頃。

ついにやって来てしまった!


「お連れ様が来られましたよ」


店員さんと一緒にやってきた、1人の男性。


「…!」

やばい!緊張する!


「あー!やっと来たぁ!」


「…なに、もう酔ってんの?姉ちゃん?」



「すっ、すみません。けっこう、お酒飲んでて……?」



思わず謝ってしまった私だが、そこに入ってきた弟さんの顔を見て驚く。


あれ…?


「いや、君のせいじゃないから。どうせ1人で酔っ払ってるだけだからね。いつものことだし」


「はぁ…」



なんか、見たことある気がする。



「あっ!来たー!剛、遅いよ」


由里子先輩がグイグイと腕を引っ張り、私の隣に座らせた。


「遅くないでしょ、全然。15分くらいで来れたし」



「えっー?そう?
あっ、美咲。これが私の弟の剛でーす!」


「……」


見たことある気がするって言うか、


「堂本剛さん…?」




今、私の横にいるのは紛れもなくあの、堂本剛だ。





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