VSホストくん


何杯飲んだか数えるのをやめたころ、唐突に後ろから声をかけられた。


あたしが座っている席はお店の一番奥。隅っこのひとがいないところ。


…こんなところで呑むなんて、変わり者だな~。

ってまぁ人のこといえないか。




変わり者、と思ったところでヤツのことを思いだし、また涙があふれる。


5年も付き合ってたんだ。些細な何かでさえ、ヤツとの思い出につながってしまう。



ポロポロと涙を流していると、カタンと横に誰かがくる気配。



「しかも芋焼酎のロックかよ。」


そして笑った気配。



『あんた芋焼酎馬鹿にしたね!?今。』


お酒の中で一番好きな芋焼酎ちゃんを馬鹿にされたようで、思わず横に顔を向ける。




と、


「やっとこっち見た。」



…キラキラした銀色の髪の毛がまぶしい美しすぎる男がいた。
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