極妻
「…それで…西園寺さんが許してくれるなら…なんだけど…これからは…まぁ何て言うか…」
「……えっ?う、うんうん!もちろん!!」
市川さんの言葉で我に返ると、ジーンと嬉しさがこみ上げた。そして、旦那さんに会いたい、会って「ありがとう」を言いたくなった。
けどその前に、"噂"について気になった。誰がなんの目的でそんな噂を流したのか。
その張本人は、私と紫月白夜(朔夜)のホンマの関係を知っとんのか。
「なぁ、所でその、うちが紫月に付きまとってる…なんて話、誰が言い出したん?」
すると四人は躊躇ったような顔をしたものの、おずおずと一人が口を開いた。
「そ、それは確か……となりの組の……」
「小夜子ッッ!!」
その時、言葉をさえぎるようにバンッと勢いよく病室のドアが開いて、会話は途切れた。
けれど前触れなく現れたその人を見て、私の思考回路は停止してしまった。
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「……えっ?う、うんうん!もちろん!!」
市川さんの言葉で我に返ると、ジーンと嬉しさがこみ上げた。そして、旦那さんに会いたい、会って「ありがとう」を言いたくなった。
けどその前に、"噂"について気になった。誰がなんの目的でそんな噂を流したのか。
その張本人は、私と紫月白夜(朔夜)のホンマの関係を知っとんのか。
「なぁ、所でその、うちが紫月に付きまとってる…なんて話、誰が言い出したん?」
すると四人は躊躇ったような顔をしたものの、おずおずと一人が口を開いた。
「そ、それは確か……となりの組の……」
「小夜子ッッ!!」
その時、言葉をさえぎるようにバンッと勢いよく病室のドアが開いて、会話は途切れた。
けれど前触れなく現れたその人を見て、私の思考回路は停止してしまった。
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