極妻
寝転ぶ朔夜の視線がスカートのなかに向いていたから、あわてて手でおさえた。


「のぞくなセクハラ!」


「アア!?見たくて見たんじゃねーよ!?セクハラはオメーだ!!」


起きあがって胡座をかくと怒鳴り返された。


「だいたい勝手に入ってくんな?ここはお前んちじゃね━━━━━の!!」


「な…!?」


突き放すような口調に、もう他人なんだと念を押された気がして。言葉につまった。


でもここで黙ったらあかん。朔夜とはもうすぐ会えなくなるんやから。


その前に訊きたいこと山ほどある。そうや、まず一番気になってることを訊こう…。


「なぁ、旦那さんて、うちのこと好きなん?」


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