極妻
風呂場に火ぃつけたの樋ノ上さんやって、知ってるんやろか?でもそれなら彼女をほっとくわけないしな。


「火事の犯人、知ってんの?」


「いや。でも小夜子こっち嫁に来てから色んなヤツに狙われてばっかだろ?ガッコでもハブられてたし。いつもつまんなそーにしてた」


「でも……!学校で友だちも…」


「これからも俺の傍にいたらずっとそんなだぜ。俺が御劔組の組長である限り、一生そんなだ。だったら…」


「ちょぉ待って、勝手にうちの気持ち決めないでよ!」


思わず火傷の痕が残る朔夜の手を握りしめた。するととたんに弾かれる。


「触んじゃねーよ!?!!」


「あ、ゴメ、つい……そんな怒らんでもええやん?」


朔夜にしてはめずらしく動揺してるっちゅうか、頬っぺたが赤くなった気がする。


「……え?何?もしかして照れとる?」


「なワケねーだろ!貧乳!!」


「貧乳貧乳言うけどな、うちはこう見えてバスト88は…」


「盛りすぎだバカ!!」


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