極妻
顔も知らん妹が、ひとりぼっちやったら可哀想って思ったんやな…


アンタ、ひとの寂しさが分かるんやな。ホンマは気持ちがあったかいからやろ?



私、尊兄ちゃんのことを好きやなくなったんとちゃう。いまでも好きや。

でも朔夜と離れるんは寂しい。


どないしたんやろ?この気持ち。


ふたりに仲良くしてもらう方法てないの?もう誰も寂しくなったり、傷ついたりせんですむ方法って。


「なに考えてる小夜子?いまお前が考えてること、それは無理だ。あり得ねー。俺を取るか、あの男を取るかだ」


「………!」


すると朔夜は突然立ち上がると、着ていた服を脱ぎはじめた。身体を覆っていた包帯もほどいていく。


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