極妻
それからしばらく、朔夜の胸のなかで泣いた。まるで子供のように声をあげて。


その間、朔夜は黙って私のあたまを抱いててくれた。でもこれ以上は越えられない。


もうキスをしてこない。


そうや……『兄妹』って、そういうことやもなぁ……。


そんなこと考えてると、朔夜の鼓動が、壊れそうなほど早いことに気づいた。



「……もしかして、今ドキドキしてる?」


「……アアッ!!!?」


「ねぇ朔夜もう一回訊くけど、うちのこと好き…」


と、ここで首に絞め技をかけられた。


「チョーシ乗んな!!!!」


「く、くるし…なんや可愛げないわぁぁ…!」


「お前に言われたくねっつの!惚れてんのはそっちだろ!!」


「は、離して…!」


「言ったろ!?"俺に惚れさす"って!認めろよ?離してやんね━━━━━━からな!!」





そんな風にふざけあっていると、朔夜は呟いた。


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