病弱女子とお医者様
ママ「何言ってるの。あなたは
  ママとパパの娘なんだから、
  迷惑かけて当然なのよ。
  お金のことは気にしないで。」

 『そういうわけにもいかないけど、
  ママありがと。あっパパいる?』

ママ「いるよ。変わる?」

 『うん。お願い。』

ママ「ちょっと待ってね。
  パパ咲よ。」

パパ「咲だと!?咲?」

 『パパこっち年明けたの。
  だから、報告をと思って。
  明けましておめでとうパパ。
  今年もきっと迷惑たくさん
  かけちゃうけど、よろしくね。』

パパ「あぁ咲おめでとう。
   咲はママとパパの娘なんだから
   迷惑なんかじゃないさ。
   今年も体に気を付けてな。」

 『ママと同じこと言ってる。
  ありがと、パパ。』

パパ「当然だよ。」

 『そういえばママに
  聞いてなかったけど、
  今年はいつ帰ってくるの?』

パパ「実はな、3月くらいから、
   また日本で仕事をするように
   なったんだ。ママも。
   だから、それまでは
   帰れないかな…。」

 『えっ、そうなの!?嬉しい。
  また近くなったら教えてね。』

パパ「わかった、絶対伝えるよ。
   もうきっと海外へは行かなくて
   いいようになるはずだから。
   今まで寂しかったよな。
   ごめんな。」

 『確かに寂しかったけど…。
  でも、お仕事だし、私の病院代
  すごいかかっちゃってるから。
  でも、また日本で仕事なんて
  よかったね。』

パパ「あぁ。嬉しいよ。」

 『パパ仕事で疲れてるよね。
  急に電話かけてごめんね。
  また電話するね。』

パパ「咲の声聞けて疲れなんて
   吹っ飛んださ。でも咲も
   体に負担かかるからね。
   またね、身体に気を
   つけるんだよ。」

 『うん。ありがと。じゃあまたね。』

電話を切った。
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