病弱女子とお医者様
―き。さき。咲!
んっ。ここ。あっ、入院したんだ。

葵「おはよ。朝だよ。ほら熱測って。」

脇に体温計を挟む。
葵「んーまだ、熱ありそうだな。」

えぇー。もう、嫌。
―ピピピピピ
葵「はい。見せて?」
素直に渡す。

葵「んー。やっぱり微熱か…。
  今日は、大人しくしてろよ。」
んー。もうやだ。
グスッ

葵「どうした?どっか苦しいか?」
首振る。

葵「どうした?泣いてるだけじゃ
  わからないよ?」
そう言いつつも涙を拭ってくれる葵。

 『何でもないよ。』
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