薬指の秘密
前言撤回、実はけっこう酔っていたらしい

「少し飲み過ぎ」

これじゃいつもと同じだ

「あ、ねえ、山岸君が黒崎先生が捕まらないって嘆いてたよ」

「山岸?」

時間も手伝って国道はほとんど車がいない

「この間会ったs機器の営業の」

「ああ、あの」

人懐こそうな顔の

「莉彩と海斗ってさ、何気に意見合うよね」

妬くよ

「飯田の性別違ったら弘毅並みに良い付き合いができたと思うよ」

隣からの拗ねたような声に海斗が小さく笑う

現状、海斗にとって飯田莉彩という存在はしるふを任せても心配のいらない飲み相手、だ

「ふーん。で、山岸君が嘆いてたんだって」

海斗忙しいって言って逃げ回ってるでしょ

「別に逃げてるわけじゃない。優先順位が下位の下位にいるだけで特に用事もなければ資料位もらうさ」

もちろんそれに目を通すことはなく、すぐに矢吹につき渡す心つもりで

「海斗、山岸君嫌い?」

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