先生と私の秘めごと
「あのっ、先生! 私も瀬川先生のことが、好……っ!?」
この機会に、私もちゃんと先生に『好きです』と、自分の想いを伝えようとしたら。
先生が、私の唇に人差し指を添えてきた。
「俺たちのちゃんとしたお付き合いは、青柳が大学を卒業してからね。今はまだ、お互い先生と生徒だし。俺、大事にしたいんだ。穂花のこと」
せん、せい……。
「だから、今言おうとした言葉は……ちゃんとそのときまで取っておいて?」
「はっ、はい。分かりました」
そっか。あと2年も我慢しないといけないのは辛いけど……仕方ないよね。