先生と私の秘めごと
「おー、青柳。さっそく持ってきてくれたんだ。ありがとな」
部屋に入った私を笑顔で迎えてくれたのは、先ほど私にレポートを持ってくるように頼んだこの部屋の主。
瀬川樹先生。この大学の准教授で、33歳独身。
高身長の爽やかな、目鼻立ちの整ったいわゆるイケメンで。授業も面白くて分かりやすいと、学生からも人気の先生。
「この課題レポート、どこに置いておけばいいですか?」
「んー、適当にそこの机の上にでも置いといて」
「はい……」
ていうかこの先生、私にレポート持ってこいって言っておいて、自分は部屋で缶コーヒー飲んでるんだけど。
そんな暇あったら、ご自分でやって下さいよって思っちゃうわ。