男友達


「決めてないなら…」

って呟きながら

「とりあえず行こうか。」

洋が立ち上がるから、私も急いで立ち上がって洋を追いかけた。

「あっ、私の分」

「いらない。 」

と二人分の会計を済ませて

「マスター!また来る!」

「ごっ、ごちそうさまでした!」

「ナナちゃん、また洋ときてくれよ?」

マスターの優しい声で送り出される。

「ありがとうございます。また来ますね。」

手を振って店を出た。



「マスター、嬉しそうだったな。」

「うん。」

そうやって言う洋もなんだか嬉しそう。
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