男友達
店を出てロフトに向かう。
他愛ないことを話ながら。
「どこ待ち合わせする?」
「は?」
「別々で見るでしょ?」
「はい?」
「洋が見たいのあるでしょ?別々のほうがゆっくり見れるんじゃない?」
「おまえ、一緒に見たくないの?」
「いやっ、そういう訳じゃないけど。」
「へんなの。一緒にきてんだから一緒に見れば」
「あ、そだね。」
「あれっ?不満?」
「いやぁ、好きなのゆっくり見たいかなって思って。」
「夏南が?」
「私じゃなくて洋が。」
「へんなの。」