土曜のイケボな委員長
「あっ、
ごめんなさい」
「えっ?」
俺は完全に
フリーズしていた。
まさか
スーパーで同じ学校の奴に会うなんて思ってなかったからだ。
しかも
それが…。
「い、いんちょ…?」
彼女は
制服ではなかった。
私服だった。
でも、
予想通りの地味な服。
なんか
シルエットが長いというか重いというか…。
いや、違う。
そーゆーことじゃない。
えっ今の声
本当にこの人から聞こえたのか!?
完全に男の声だったけど…
「ックス
松岡くんも委員長だよ?」
彼女は
クスッと笑って言った。
笑うんだ。
なんて
思ってしまった。
いやいやい
めっっっっっちゃイケボやん!?
あっびっくりしすぎて
なぜか関西弁になった。
「あっえーと
そーだよねーww
小鳥遊さんだね。」
俺が照れくさそうに言うと
彼女は困ったような顔をした。
「どうかした?」
そう
聞いてきた。
どうかした?って
俺に向けて言ってるのだろうか。
そのイケボで?
俺も同じように
困った顔をしていたのだろう。
「いつも私のこと、
おり姫ちゃんって呼んでるから…
急に"委員長"とか"小鳥遊さん"って
なんか違和感…」
と言いながら
彼女も照れている。
いやいやいやいや
照れるのはこっちだから!
そんなイケボで言われたら
俺男でもヤバイから!
「あっ!?」
可愛い声で
悲鳴めいた声をあげた。