滋養強壮きゅん補給【壁ドン企画】
「その口がベッドの中で俺のを咥えてたんだなーと思って」
「ちょっ! ばか! やめてよ、仕事中にそんな事言うのっ!」
確かにそんな事をした事もあったかもしれないけど、ベッドの中での出来事をわざわざこの場で言わなくたっていいじゃない!
恥ずかしくて顔から火が出る!!
「何かを咥えようとしてるのって、エロいよな」
「っ……!」
そんな事を言われたら、栄養ドリンクの瓶を握ったまま動けなくなる。
「ほら、飲めよ。さっさと校了終わらせないと印刷所が泣くぞ」
動揺する私を面白がるように、喉を鳴らして笑う目の前の性悪男。
くそう。わざとだな、こいつ。
そんな事言われて、そんな顔で見られながら、瓶を口に咥えて飲み干すなんて羞恥プレイ、できるわけがない。
「……。これ、あげる」
「あれ? 絶対だめじゃなかったのか?」
「もう! そんな事言われて、飲めるわけないでしょ!」
「さんきゅ」
片桐は私から栄養ドリンクの瓶を受け取ると、躊躇いもなく一気に煽って飲み干した。
瓶を握る長くて綺麗な指。
ごくりと上下する男らしい喉仏。
ぺろりと口元を拭う片桐の長い舌。
むかつくのに思わず見惚れてしまうくらい、いちいち色っぽい片桐がまた悔しい。