『スキ』だと言って!
夕食も摂り終り、就寝前の私達………。
「じゃあ、おやすみ」
それぞれに自室があり、勿論寝るのは別だから
こうして、彼は自室へと入って行こうとする訳だけど……。
「ん?…………どうした?」
私はそんな彼の腕を掴んだ。
午前0時少し前。
明日も仕事だから早々に寝た方がいいんだけど、
それでもやっぱり、確認したい!!
彼の気持ちを………。
プロポーズは冗談だったのか。
流れでつい口が滑ってしまったのか。
それとも、ただ単に口下手で言い辛いのか。
彼の性格からしたら3番目なんだけど、
それでもやっぱり、ハッキリ言われたい!!
たまにはご褒美だって必要なのよ?!
どんなに私が従順な恋人であっても……。
「希和?」
「………あの……」
「ん?」
「その……」
「何だ、ハッキリ言えよ」
「………」
だから、そういう威圧感丸出しの言葉に怖気づいちゃうんじゃない。
ふぅ~……。
負けちゃダメ!! 今日こそは!!
私はありったけの勇気を振り絞って……。
ヨシ!! 覚悟しなさい?!