思い出の場所で①
そして、私の隣を歩いている修ちゃんこと伊藤修一、22歳。
私と悠紀の高校の1年先輩で、バスケ部のキャプテンだった人。
私の幼なじみ。
父親同士が同じ会社で、同じ社宅の隣の部屋に住んでいる。

今日は久しぶりに、私と悠紀と修ちゃん、そして修ちゃんの3歳下の妹·里沙の4人で食事に行く予定だったのに、悠紀と里沙にドタキャンされて、結局は修ちゃんと2人で飲みに行くことになった。

わたしが連れて行ってとお願いしたのは、悠紀と修ちゃんが良く行くダイニングバー。
悠紀に頼んでもなかなか連れて行ってくれないから、今日は修ちゃんに連れて行ってもらえることになってラッキーと思ったのは、この時だけ。

だって、バーに着いた途端、辛い現実を目の当たりにすることになるんだもの。
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