夢の続き
「ところで、実は謙ちゃんに一人合って欲しい人がいるんだけど」


「えっ」


「実は知り合いの更に知り合いなんだけど、少し精神的に参りそうな人がいるんだ。

いきなり病院ともなると、ちょっとね・・・」


おじちゃんが僕に相談してくるのは見当違いなことではない。

僕は勉強もしていたし、曲がりなりにも資格も幾つかあり、それだけを見れば十分にカウンセラーになっていてもいいだろう。


「あの・・・先輩、有里香さんは」


「汚い話になってしまうけど、有里香ちゃんだと仕事だから料金が発生してしまうから。

最初からそういうのは本人も、その知り合いも気が引けてしまわないかと思っているんだ」


誰が聞いても納得できる答えだろう。
< 131 / 132 >

この作品をシェア

pagetop