夢の続き
しかし


僕はおじちゃんがお金のことをこういう形で話すとは思えないし、有里香さんもそういう事情ならお金など貰うような人じゃないということは分かっている。

それだけにおじちゃんの別の意図が、僕にはぼんやりとはしているが分かる。


「おじちゃんには悪いけど、もう勉強を止めて時間も経つから。

それに仕事じゃないぶん、その人と真剣に向き合える自信がないよ」


最後のほうは僕まで汚い言い方になっているようで、それでも上手い言葉が見つからない自分が腹立たしかった。

けれども、これでいいのだと思う。



おじちゃんはしばらく僕から視線を外さずにいたが、しばらくして大きくため息をして天井を見上げた。


「そうか、分かったよ」


そう、これでいいのだ。


「さっ、焼けているよ。

じゃんじゃん食べて、三週間の疲れを取ってくれよ」


大慌てで橋を割り、取り皿に肉を入れていく。



結局、パンチにしては珍しく僕たちがいた二時間で他のお客が入って来ることはなかった。
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