夢の続き
三年前、当時二十五歳の僕は同い年の藤堂(とうどう)美穂という女性と付き合っていた。
大学の友人が開いてくれた合コンで知り合って、二十一歳で僕たちは付き合った。
美穂は競艇選手でレースがある日は連絡も取れずにそんな頻繁に会えなかったが、会えるときに僕は美穂を大事にしていたし、美穂もその時間を大事にしてくれた。
そのためか、会えない時間というのはそんなに苦にならなかった。
あの頃は付き合って四年も経っていて、美穂の両親にも何回か会ってもいたからお互いに結婚も頭の中に入れていたと思う。
そして、あの日は平和島競艇場でのレースを前日に終えた日だったけど、普段は練習などで忙しいなかでの久し振りの一日中オフの日だったから、二人で他愛もない話をしながら僕の部屋へと向かっていたときだった。
良く晴れた今日みたいな日で、隣の駅で食事や買い物をして時間を過ごした。
前回のレースの成績があまり良くなくて本当は気落ちしているうえに疲れだってあるだろうに、そんな素振りを一切見せないで課題や反省を語る彼女の姿が嬉しくて、帰りの電車の中ではずっと眺めていたのを今でもよく覚えている。
「今日は良い天気だね」
電車を降りて、何歩か歩いたところで両手を伸ばして思い切り背伸びをした。
僕はそれすら嬉しそうに眺めていた。
自分で言うのもおかしな話かもしれないが、当時は本当に彼女のことが好きだった。
大学の友人が開いてくれた合コンで知り合って、二十一歳で僕たちは付き合った。
美穂は競艇選手でレースがある日は連絡も取れずにそんな頻繁に会えなかったが、会えるときに僕は美穂を大事にしていたし、美穂もその時間を大事にしてくれた。
そのためか、会えない時間というのはそんなに苦にならなかった。
あの頃は付き合って四年も経っていて、美穂の両親にも何回か会ってもいたからお互いに結婚も頭の中に入れていたと思う。
そして、あの日は平和島競艇場でのレースを前日に終えた日だったけど、普段は練習などで忙しいなかでの久し振りの一日中オフの日だったから、二人で他愛もない話をしながら僕の部屋へと向かっていたときだった。
良く晴れた今日みたいな日で、隣の駅で食事や買い物をして時間を過ごした。
前回のレースの成績があまり良くなくて本当は気落ちしているうえに疲れだってあるだろうに、そんな素振りを一切見せないで課題や反省を語る彼女の姿が嬉しくて、帰りの電車の中ではずっと眺めていたのを今でもよく覚えている。
「今日は良い天気だね」
電車を降りて、何歩か歩いたところで両手を伸ばして思い切り背伸びをした。
僕はそれすら嬉しそうに眺めていた。
自分で言うのもおかしな話かもしれないが、当時は本当に彼女のことが好きだった。