夢の続き
駅を出てから歩いている間は僕も美穂ももちろん女性も何も話すことはなく、三人は無言のまま駅の近くの公園へと辿り着いた。
途中、美穂が気を利かせてか自動販売機で水を買ってきており、ベンチに座るのと同時にそれを差し出した。
僕と美穂は挟むようにして女性の両隣りに座り、女性の両手を握り締めた。
しばらくして、表情の無かった女性にうっすらと涙が流れてきた。
「私には、もう生きる意味がないんです」
か弱いと表現してもまだ足りないくらい、本当に小さい声で女性は発した。
その言葉に対する答えを僕も美穂も瞬時には出せず、僕たちはただ女性の手を離さずに黙っているしかなかった。
生きる意味がない
ドラマなどでは聞いたことがあったが、実際に目の前にいる人物から聞くと、何とも胸が痛く、辛い言葉なのだろう。
そして、何を言っていいのか分からない自分が酷く情けなく、そのまま自分の思ったことを伝えられないでいた。
何を言っていのか分からない。
頭の中で考えても余計に分からなくなっていくようで、僕は咄嗟に持っていた手帳の一ページに自分の携帯電話の番号とアドレスを書き込み、丁寧に千切って女性の前に差し出した。
「一日に一回、一言でもいい。
いや、一文字でもいいから僕にメールすること。
まずは、それが君の生きる意味だ」
途中、美穂が気を利かせてか自動販売機で水を買ってきており、ベンチに座るのと同時にそれを差し出した。
僕と美穂は挟むようにして女性の両隣りに座り、女性の両手を握り締めた。
しばらくして、表情の無かった女性にうっすらと涙が流れてきた。
「私には、もう生きる意味がないんです」
か弱いと表現してもまだ足りないくらい、本当に小さい声で女性は発した。
その言葉に対する答えを僕も美穂も瞬時には出せず、僕たちはただ女性の手を離さずに黙っているしかなかった。
生きる意味がない
ドラマなどでは聞いたことがあったが、実際に目の前にいる人物から聞くと、何とも胸が痛く、辛い言葉なのだろう。
そして、何を言っていいのか分からない自分が酷く情けなく、そのまま自分の思ったことを伝えられないでいた。
何を言っていのか分からない。
頭の中で考えても余計に分からなくなっていくようで、僕は咄嗟に持っていた手帳の一ページに自分の携帯電話の番号とアドレスを書き込み、丁寧に千切って女性の前に差し出した。
「一日に一回、一言でもいい。
いや、一文字でもいいから僕にメールすること。
まずは、それが君の生きる意味だ」